その不動産の名義の移し方、本当に正しいですか?

 よくある相談の一つに、不動産の名義を生前に誰かに移したいというのがある。まず不動産をどうして生前に移したいのかをよく考える必要があります。本当に生前に移さないといけないのか、生前に移すならどういった登記原因で移すのか。移す原因はたくさんある。売買、贈与、持分放棄、代物弁済、交換などと。生前に移す時の税金には何がかかるのか、亡くなった時に移すのと何が違うのか。税金だけでなく、相続人同士でもめないのか、移してしまってトラブルにならないのか。トラブルとは揉めるだけではなく、共有になってしまい、使い勝手が悪くなったり、名義を移した人が認知症になりその不動産が売買や賃貸できない動産になってしまったりとたくさん考えられる。声を大にして言いたいのは、私の所に相談に来なくてもいい(もちろん来てもらえば一番いいのであるが)ので、きちんと知識を持った人の指導のもとで、困らないように不動産の名義をどう移すのかを考え、正解にたどりついてほしい。ということである。そこに専門家の存在意義があるのではないでしょうか。ただ名義を移す手続きをするだけの人は専門家とは言えないと私は思っています。